新車両検討部会

2020年5月11日現在

部会名 新車両検討部会
テーマ 地域内の移動手段の選択肢拡大に向けた新たな交通モードの導入検討
部会長 東京大学 堀 洋一 教授

昨年度までの主たる活動内容

1.ワイヤレス充電システム
  • 新たな走行中ワイヤレス給電のシステム開発を行い、基礎研究から応用研究に至るまでを実証できる環境・体制を整えた。図1に示すように走行中ワイヤレス給電に必要な受電回路から駆動回路まですべてをホイール内に収納したワイヤレスインホイールモータを開発した。研究成果の実証実験を行うほか、見学会や講習会などを実施して本技術の周知にも取り組んだ。これまでに多くの見学者が研究室に来訪したほか、新聞・雑誌・Web媒体のマスコミに取り上げられることも多く、大きな成果が得られた。
  • 研究面では、電力伝送に用いるコイルの低コスト化や小型化、高出力化を実現できるコイル設計手法の構築や高効率動作を可能にするシステム制御法の開発などを行った。また高効率な受電を実現する自動停車制御開発も実施している。

図1 新開発したワイヤレスインホイールモータ

2. 柏の葉キャンパスタウンを舞台にしたモビリティーシステムの検討
昨年度は、これまで構築してきた超小型モビリティを成立させる必要条件を整理し、「NNCコンセプト」としてまとめた。NNCコンセプトとは、英語の「Narrow」、「Near」、「Current」の頭文字を採ったもので、移動体の幅が狭いこと(Narrow)、用途が近距離に限られること(Near)、自動車交通の流れに乗ること(Current)を表す。具体的には車幅が1m以内(95cm程度が望ましい)、1回充電航続距離が最大で60km程度、最高速度は一般道の法定速度(60km/h)まで、という条件となる。日常用途として用いる超小型モビリティ車両には、この3条件を満たしていることが重要と考え、このコンセプトに従った車両(図2)の開発を提案したところ、東京都江戸川区、群馬県前橋市、次世代自動車産業研究会などから関心を寄せられ、このうちのいくつかでは、実際にNNCコンセプトに従った車両開発を検討することになった。また、現在、このコンセプトに沿った車両が公道走行するための車両規格が存在せず、仮に車両を作成しても実用走行が難しいことから、国土交通省関東運輸局と、実用化に向けた制度の改善について相談を始めた。

図2 NNCコンセプトに沿った車両外観の例

昨年度から予定している学外の一般の方による中長期試用については、実現できるように車両を整備する。

今年度の活動計画(案)

1.ワイヤレス充電システム
本年度は、実際の道路環境などにワイヤレス充電システムを導入した場合を想定した研究開発を行う予定である。具体的には、
  • 交差点付近に設置するワイヤレス充電システムの設計・制御法の検討
  • 実走行データを基にした上記のフィージビリティスタディ
  • 自動走行技術も含めたワイヤレス充電システムの自動停止制御法の検討
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  • 高速走行にも対応した走行中ワイヤレス給電システムの設計・制御法の検討などを行う予定である。
2. 柏の葉キャンパスタウンを舞台にしたモビリティーシステムの社会実証実験
(1)公道走行認定を取得した車両で、柏の葉地域周辺の実験協力者を得て一定期間の試乗実験を行う(昨年度と同様)。
(2)昨年度に本研究活動に関心を持たれた外部組織の活動に対して合わせて本協議会と連携を取り、早期の社会実装実現を目指す。