新車両検討部会

2023年5月31日現在

部会名 新車両検討部会
テーマ 地域内の移動手段の選択肢拡大に向けた新たな交通モードの導入検討
部会長 東京大学 藤本 博志 教授

令和4年度までの主たる活動内容

1.ワイヤレス充電システム
  • 公道での実証実験に向けた体制を整えた。研究成果の実証実験を行うほか、オンライン講習会や小学生向けのワークショップなどを実施して本技術の周知にも取り組んでいる。また令和5年度に公道での実証実験を行うために、新車両検討部会の中にワイヤレス給電実証協議会を設置するための規約作成等、モビリティの研究をさらに加速する体制ができた。
  • 研究面では、性能と耐久性を兼ね備えた走行中給電用路面の開発を行った。高効率動作を可能にするシステム制御法の開発などを行った。また高効率な受電を実現する自動停車制御開発も実施している。

図1 新開発したワイヤレス給電システムと路面が一体になった構造物

2. 柏の葉キャンパスタウンを舞台にしたモビリティシステムの検討
(1) 昨年度末の2022年1月~3月に行った、東大2人乗り超小型モビリティ車両2台(金さん号・銀さん号)の試乗を終えて、以下のような試用者の意見を頂いた。
  • 東大2人乗りコムスの館山市走行が、柏市・柏ITS推進協議会を含む日本全国のメリットにつながる。
  • ぜひ試用継続したい。
  • 試用してみて非常に便利だった。
  • 1人乗りコムスを乗車していると、興味津々で色々質問してくる方がたくさんいますが、1人乗り、ということを知ると「せめて2人乗りなら」とたいていの方に言われます。むしろ1人乗りより2人乗りの方がニーズが高いと思われるので、ぜひ試用の機会を頂きたいです。

図1 館山市での試用状況例

このため、R5年度以降、館山市で東大2人乗り車両が再び走行できるような対応を取りたいと考えている。
(2) 本協議会名義で柏市・流山市での走行認定を受けている「日産ニューモビリティコンセプト」車両は、本年度は整備のうえ東京大学内で保管しており、試用案などを検討中である。

図2 東大の「日産ニューモビリティコンセプト」車両

令和5年度の活動計画(案)

1.ワイヤレス充電システム
本年度は、日本初の公道での走行中給電の実証実験を行う予定である。さらに基礎研究として下記テーマでの研究を行う予定である。
  • 交差点付近に設置するワイヤレス充電システムの設計・制御法の検討
  • 自動走行技術も含めたワイヤレス充電システムの自動停止制御法の検討
  • 道路構造と一体となったコイル構成の検討
2. 柏の葉キャンパスタウンを舞台にしたモビリティシステムの社会実証実験
(1) 昨年度までの研究活動の項のように、東大2人乗り車両を館山市で再び走行できるように環境整備する。
(2) 日産ニューモビリティコンセプト車両の試乗実験の計画・準備を行う。
(3) 本年(R5年)7月に施行予定である、特定小型原付自転車(電動キックスケーター)走行解禁にともない、キックスケーター型(立ち乗り2輪)以外の形式(座り乗り車、3輪・4輪車)の車両も考案・実用化されることが予想されるので、動向を注視する。